白の龍~私を救った暴走族~


すると、蓮と呼ばれたその人はバリトンボイスで大地に聞いた。


「知り合い・・・大地の女か?」


「いや、幼馴染なんだ」


「あぁ、だか俺らの事・・・ちゃんと話しとけ。何かあってからじゃおせぇ」


と大地に言ったあと、蒼い瞳を私に向けた。


何も話さず、ただジーッと私を見据える。


私も逸らさずにジーッと見ていたんだけど、私が我に返ったのは大地の「行くぞ」と声が聞こえてからだった。


あの人のあの瞳は嫌いだ。


全てを見透かされてそうで・・・。



ーーーーーーーー




そして私は大地について公園を出て、住所を伝えると大地の呆れ顔・・・



「ハァ~・・・美空お前反対方向に来てるし!逆だよ、逆!!」


大地のその呆れ顔を見るのも、久しぶりで昔に戻ったみたいで少し嬉しかった。






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