できちゃいました!(結婚しました!番外短編)
夜店の立ち並んで狭くなった歩道を、

人を避けながら音々の肩を抱えて歩く。

「あ…」

音々の視線の先には、

人気アニメのキャラクターの印刷された袋に入った、

ピンク色の甘い物体。


「なんだ、まさか欲しいのか。」


「夢です。 


 夢で見ました。


 お囃子の音と雑踏と、

 ピンクのふわふわ

 甘い匂い。


 あったかくて

 懐かしくて

 優しい感じがしました。


 あの日、お腹にいることが分かったんです。」


そう言って笑顔を作ると、

パタパタと走りより

振り向いてまた笑う。


「これにします。」


ってやっぱ欲しいのか。


音々の手にした綿菓子は

単純な線で書かれたイラストが書かれていた。

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