できちゃいました!(結婚しました!番外短編)
「音々?」
「はい?」
「お前鈍いな、女のくせに」
「はい?」
「子供だ、子供がいるらしいぞ。」
「はあ?」
「だ.か.ら.赤ちゃんだよ、出来たんだって!」
赤ちゃん?
そっかあ、これなのね八起さんの変な顔の原因は
それは嬉しいわよね赤ちゃんなんて、
って?
どこに赤ちゃんが?
赤ちゃん?
「ええ!!??赤ちゃん?」
「やっとか、遅いよ。
妊娠してるんだよ、お前。」
「ほんとに?」
「明日ちゃんと産婦人科で見てもらうようにって、
点滴すんだら帰れってさ。
なんで自分で気がつかなかったんだ、
食欲なくて胃がムカムカと来たら、二日酔いか、つわりだろう?」
八起さんがいろいろ言ってる言葉は半分しか私の耳に入ってこない。
突然舞い降りた吉報に
心臓が跳ね上がって音を立てるから。
「赤ちゃん…」
「そうだよ音々俺たちの赤ちゃんだ。」
優しそうな目であたしを見つめたあと、
八起さんは私をギュギュッと抱きしめた。
その暖かさが夢じゃないんだって教えてくれる。
「嬉しいね。八起さん。」
八起さんはもっかいぎゅっとして、
「嬉しい。」
って言った。
うんうん、
私も嬉しいです。