合縁奇縁~去る者は追わず来る者は拒まず
多分山城は、わたしを庇ってくれたんだと思う。
そのまま倒れたら、わたしは確実に後ろに仰け反って頭を打っていた。
「春さん、もしかして狙って僕を誘ってます?
気持ち良い方がいいって言ってましたもんね。
いいですよ、僕は。
春さんさえその気なら、直接精子提供でも」
くるりと体勢を入れ替えて、山城がわたしに向き合った。
その後の彼の行動は素早かった。
わたしの了解を得ることもせず、その手はわたしのブラウスの裾を撒くって侵入した。
器用な手付きでブラのホックを外した山城は、ブラをそのまま服ごと上に持ち上げる。
露になった乳房。
突然含まれた胸の頂に、甘い痛みが走った。
「やっ……」
舌を転がされて身を捩る。
服を着たままのわたしは、両手の自由を奪われて身動きができない。
山城はわたしの胸を欲しいままに揉みしだき、口に含んだその蕾を弄ぶ。
熱い疼きが全身を駆け巡った。