My Sweet DRAGON
「テメェら…」



「なっ!?」
「へ?」



片方はビクッと、もう片方はキョトン。少しドスの利いた声色で、ゆっくりと顔を上げたアタシは、バンッと教壇を叩くと、キッと2人を睨み付けた。



「まず……鈴木ぃぃぃー!!」



「はいぃぃぃー!!」



「弱いヤツに手ぇ出してんじゃねぇよっ!!この、バカッ!!」



「でも…」



「相手は龍樹だぞ。メガネで弱っちくて年下で。鈴木…こんなんボコッたって面白くもなんともねーだろ。まったく、少しは落ち着けっつーの!」



「あー…はい。…いや、でも、」



「返事はっ!!」



「はいぃぃぃっ!!」



「よしっ!」



言い訳なんて100年早ぇ!!ビシッと背筋を伸ばし、素晴らしい返事をする鈴木を見ながらチッと舌打ちしたアタシは、ヤレヤレとばかりに頭を横に振った。

< 16 / 37 >

この作品をシェア

pagetop