My Sweet DRAGON
ふんわりと少し癖のある長めの黒髪に黒縁メガネ。160センチのアタシより頭一個分くらい高い背。キチンと着こなした学ランは第一ボタン…いや、ホックまでご丁寧に止めてやがる。
「芹奈サン?」
「はぁ…」
こんなのが…こんなのがアタシの彼氏だなんて…。
「せーりーなーサン?」
「はぁぁぁー…」
あの時のアタシ、マジどーかしてたよ。タイムマシンがあれば…。てか、誰でもいいから今すぐ作ってくれ!ソッコーで机ん中、綺麗にすっから!
「ほら、下校の時間ですよ?放課後デート、しましょ?」
「はぁぁぁぁー…」
しかもただパシらせるのはやっぱ可哀想!アメとハチ?ですよ!とか、田中と佐々木がぎゃーぎゃーうるせーから、コイツのお願い“放課後デート”なるものまでは許してやったはいいけど、まさかこんなにウザいとは…。
「ほんと、幸せ、逃げちゃいますよ?」
「はぁぁぁぁぁぁぁーー…」
もう逃げてるっつーの。
アタシは引戸の前から、いつの間にかすぐ側まで来ているニッコリ笑顔の龍樹をチラリと見ると、これでもかってほど盛大な溜め息をついた。
「芹奈サン?」
「はぁ…」
こんなのが…こんなのがアタシの彼氏だなんて…。
「せーりーなーサン?」
「はぁぁぁー…」
あの時のアタシ、マジどーかしてたよ。タイムマシンがあれば…。てか、誰でもいいから今すぐ作ってくれ!ソッコーで机ん中、綺麗にすっから!
「ほら、下校の時間ですよ?放課後デート、しましょ?」
「はぁぁぁぁー…」
しかもただパシらせるのはやっぱ可哀想!アメとハチ?ですよ!とか、田中と佐々木がぎゃーぎゃーうるせーから、コイツのお願い“放課後デート”なるものまでは許してやったはいいけど、まさかこんなにウザいとは…。
「ほんと、幸せ、逃げちゃいますよ?」
「はぁぁぁぁぁぁぁーー…」
もう逃げてるっつーの。
アタシは引戸の前から、いつの間にかすぐ側まで来ているニッコリ笑顔の龍樹をチラリと見ると、これでもかってほど盛大な溜め息をついた。