幼なじみと一途な恋愛



鬼沢の授業が終わった後、圭吾が思い出したように言った。



「そういや、いつの間にまりあちゃんとあんなにイイ感じになったんだ?」



……は?

俺がまりあと?



「どこがだよ」


「だって、お前の態度が前と全然違うから。すっげぇ優しくなった」



そうか……?


自分じゃ全く気づかなかった。




「まりあちゃんのこと好きになった?」



好き……なのか?

俺が、まりあを……?



「……よく分かんねぇ」



まりあを可愛いと思ったことはある。

好きだと思ったことはないけど、まりあが俺に向ける笑顔は心地よく思える。



好き……なのか?



……分からない。



まだ、分からないんだ。






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