幼なじみと一途な恋愛
そのあとの事は、よく覚えていない。
ずっと、自分の気持ちがどこに向いているのかを考えていた。
「燈弥?」
名前を呼ばれて八ッと我に返ると、まりあが俺の顔を心配そうに覗き込んでいた。
……俺、いつの間に家に帰ってたんだ?
「どうしたの?ずっと上の空だったけど……」
「あー……何でもない」
やばい、全く記憶がない。
「母さんは?」
「花音ちゃんなら、朔弥くんの所に行ったよ。一緒にご飯食べてくるから遅くなるって」
あー、そういや今日、水曜日だったっけ。