幼なじみと一途な恋愛
リビングに入ってきたのは、やっぱり燈弥だった。
「あ、おかえり」
何もなかったように、正常を装って笑った。
……泣いてたなんて、知られたくない。
ウザイって、思われてしまうかもしれないから……。
「また来てたのか」
燈弥は鞄をソファに置くと、冷蔵庫から麦茶を取り出して、コップに注いだ。
「うん。毎日来るよ、大好きだもん」
「はいはい」
また、軽く流される。
いつもの事なのに、今日は無性に胸が痛んだ。
「お昼、サッカーしてたでしょ」
「人数合わせで無理矢理やらされたんだよ」
燈弥は麦茶が入ったコップを片手に、ソファに座っていた私の隣に腰を降ろした。
燈弥が隣に来てくれた。
たったそれだけなのに……それだけのことなのに、スゴく嬉しいと思う。
そして燈弥が大好きなんだって、改めて自覚するんだ。