幼なじみと一途な恋愛
side 燈弥




「白石くんっ」





三時間目が終わった後の休憩時間、同じクラスの赤間美穂が話しかけてきた。




「なに」





赤間は毎日一方的に話しかけてくる奴で、はっきり言って、うっとおしい。





「そんな冷たくしないでよー。私と白井くんの仲じゃん」






どんな仲だよ。





「お前と仲良くなった覚えはないんだけど」




「えー?白井くん、女の子では私としか話さないし」






何を勘違いしてるのか、こいつは自分が俺にとって特別だと思ってるらしい。





「話しかければ、お前とくらいには誰とでも話すよ」




「うそー、だって昨日は笑ってくれだじゃない」






あれは話の流れで、まりあのことを思い出して笑っただけで、決してこいつに向けて笑ったわけじゃない。




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