幼なじみと一途な恋愛
「まりあ、どした?」
「あ……えと、用事っていうか……」
なんだ?
まりあの答えを待っていると、小さく囁くようなまりあの声が聞こえた。
「あ、会いたくなってっ……」
「!」
顔を真っ赤にして言うまりあにドキッとして、素直に可愛いと思った。
なんだ、これ……?
まりあって、こんな可愛かったっけ?
「ご、ごめんね!その、それだけで教室なんかにきちゃってっ……!」
あー……やべ。
すごく抱きしめてやりたい衝動に駆られたのを、グッと堪える。
「なんだ、お前が用もなく会いにくるのはいつものことだろ」
動揺しているのを知られたくなかった俺は、なるべくいつも通りの返事をする。
「そ、そうなんだけど……あのね……」
まりあは急に沈んだ顔をした。
どうしたんだ?