幼なじみと一途な恋愛



待ち合わせした時間の10分前に着いた。



まだ来てないかな?



そう思って辺りを見回していると、



「まりあ」



何度も聞いてきた好きな人の声がした。



「燈弥!」


振り返ると、ダメージジーンズの裾を少し捲り上げ、黒のTシャツを着て腰にシャツを巻きつけた燈弥の姿。




その姿を見た瞬間、私は抱きついた。



もう、私には燈弥をみたら抱きつくっていうプログラミングがされてるんだね、きっと。




「はいはい、離れて」



いつものようにベリっと剥がされる私。



あーあ、もっとくっついていたかったな。


しょぼんと下を向いていると、思いがけない言葉が聞こえてきたんだ。




「へぇ、いいんじゃねぇの?その格好」




え!?




バッと勢い良く顔をあげると、燈弥の笑顔がそこにはあった。




「似合ってんじゃん、浴衣」



私の心臓がドクンと大きく鳴った。



ウソ…。

ウソォー!!



どうしよう、どうしよう。


メチャクチャ嬉しい。



心臓がバクバクと激しくなって止まらない。



私、絶対顔真っ赤だ…。




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