幼なじみと一途な恋愛
「昨日、まりあを呼び出して俺と別れるように脅したんだよ」
「は…?」
クラスがまたざわつき始めた。
そのまま聞いててくれよ?
それが俺の狙いなんだから。
ふと廊下を見ると、騒ぎを聞きつけたたくさんの他のクラスの奴らが教室を覗いている。
…これは嬉しいな。
これで学年全員に伝えられる。
「まりあに、俺が仕方なく告白して付き合ってるって言ってたって嘘までついた」
「違っ…」
「何が違うんだよ。お前はそうやってまりあが俺に別れ話を切り出すように仕向けたんだろ」
周りの視線から逃げるように、赤間は俯いたまま話しだした。
「あの子がいけないのよ!白石くんを取ったりするから!
私がどれだけ白石くんを好きだったか知らないくせに!」
これだけ見られてんのに、まだ反抗するとか。
一言言ってやりたいところだけど…。
「どれだけ好きだったか?はっ…ふざけんな。てめぇよりまりあちゃんの方が何倍も燈弥のこと好きなんだよ!」
思った通り、圭吾がキレたな。