幼なじみと一途な恋愛
「次、お化け屋敷らしいけど」
「え゛…」
お化け…屋敷…。
「やだ!嫌い!無理!」
「大丈夫だって。面白すぎて怖いのも忘れっから」
忘れるわけないでしょー!!
無理矢理引っ張られて入ったお化け屋敷。
不気味な音楽とランプに、暗くて先の見えない道。
本当に怖い。
失神しそうなレベルで怖い。
そう、思っていたんだけど…。
「かけちゃーん!ほらこっちだよー!足元気をつけて!」
「圭吾先輩やめて下さい!俺はガキじゃないんですから!」
「圭吾、そんなことやってるなら置いてくからね!?」
「え!!やだやだ、千紗待ってー!」
「圭吾先輩ー!前見て、前!お化けいますって!」
「「わぁーっ!!」」
あちゃー…。
圭吾くん、おばけ役の人とぶつかっちゃった!
「おばけ役の人まで驚いてんじゃん」
ははっ、って可笑しそうに笑う燈弥。
確かに。
お化け屋敷なのに、お化けが驚いちゃってるよ。