幼なじみと一途な恋愛
四時間目になって、体育のために外に出た。
校舎を出て圭吾とグラウンドに向かっていると。
「とーやー!!」
大声で俺を呼ぶ声が聞こえた。
声がした方に振り返ると、
「燈弥ー!がんばってね!」
まりあが満面の笑みでこっちに大きく手を振っていた。
「まりあ!授業始まるから!」
「先生来ちゃうから!」
いつまでも手を振っているまりあを、友達が引っ張っていき、やがてピシャリと窓が閉められた。
……バカだろ、アイツ。
「なーに笑ってんの?」
「別に」
こんな風に一途に想われるのも、悪くないな。
なんて、思ったりした。