ミッション#メロンパンを争奪せよ!
がら!
そう理科室のドアを開けたのは、チャイムがなった1分後くらいだった。

「新島、遅いぞ~!」
「す、すみません。」
「次から気をつけろよ、ハイ席着け!」

理科の城嶋先生は明るくて気さくな人。
ちょっとの遅刻は明るく見逃してくれる。
よかったぁ…。

「さおちゃん、遅いよッ」
花音がヒソッと小声で言う。
花音は席が結構近い。
「えへへ、ごめんね。」
そう言うと、花音はニコッて笑った。
花音、可愛い。

はぁ、と落ち着くと、目の前のシャープペンに気がついた。

あ、これ、どうしよ。
渡すべき、…だよね。
当たり前じゃん…。

…でも、痛い目あわせ……
そんなのダメだよ。
…でも…これなかったらどうなるかな?

目でキョロキョロと辻原さんを探す。
あ、いた。3列目…。

辻原さんはガザガザと何かを探していた。
筆箱の中、ポケット、ノートの合間。

若干涙目になって、探していた。




…何を考えてたんだろう、私。
最悪だな。最低だな。

やっぱりちゃんと渡さなきゃ。
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