ミッション#メロンパンを争奪せよ!
教室に戻る廊下。
唯人君のあとを追いかける。

…唯人君のクセで一つ気付いた事がある。

唯人君はスネてる時、ポッケに手を突っ込む。



やっぱりそんな姿も、可愛くて。



私もポッケの手紙を探る。

ちゃんとある。


ちゃんとある…!



「唯人君!!!」

はっ、はっ、と息がきれながらやっと追い付く。


「なんだよ、新島…。」
やっぱりスネてる…。



…渡す、って決めたんだもん。



ちゃんと!!




「唯人君…コレ…読んどいて…。」


そうとだけ言って、手紙を唯人君の手に強引に握らす。


「なっ」という唯人君の小さな驚きの声が聞こえて、そこからそそくさと逃げ出した。
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