ミッション#メロンパンを争奪せよ!
「…シャオ~…。」
やっぱりエサをはむはむしてるシャオを、指先でなでる。
はむはむはむはむ。
シャオの食欲は止まらない。
in 私の部屋…

例えばいつもの私なら
「太るぞー!」とか
「た~べすぎー!」とか
なんとか言ってほお袋をつつくんだけど。

それをしない私に違和感を抱いたのか
シャオはエサをほっぽり、こっちを向く。

『紗緒、どうかしたのか?』
とでも言うように首を傾ける。
『俺が話聞くぜ?』
とでも言うように胸を張る。

「…はぁぁ。」
それでも落ち込んでる私。

明らかにシャオは慌て始めてる。
あわあわ、あわあわ。
エサをさしだしたり
滑車をくるくる回ったり。
最終的には私の指先をはむはむと甘噛みする結論に。
思い切り、甘えてる。

「…はぁ。」
私はすっと指を離し、ベッドにボフンを倒れ込む。
シャオはおろおろ…最後に、しゅん。

「…ごめんね、シャオ。」


もう。
私のバカ。
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