ミッション#メロンパンを争奪せよ!
夕焼けに染まる道を
私達は二人で歩いていた。

話題は杏の部活の話や
私のペット、シャオの話。

「紗緒とシャオってww」と杏に爆笑された。


「ところでさーッ」

なんとなーく、静まりかえった時、杏が口を開いた。

「やっぱ紗緒ってさ、高梨ラブなワケ?」





「えええええええええええええええっっっっっ!?」


い、い、い、いきなり何!?

「なに赤くなってんのサ、やっぱりそうなんだぁ。」

あ、赤くなるでしょうがそんな事言われたら。


「ち、ちが…。」
そこまでいいかけて、止めた。

ここで否定したら
唯人君に失礼じゃないか?
唯人君に恋するという事を
隠さなきゃいけない事にするのは失礼だ。

それに杏にだって失礼だ。


「ちが…なんなの?」
杏はいたずらな笑みを浮かべている。

「ちが、…く、ない。です。」
私はうつむきながらそう答えた。


「やっぱり?」
杏のいたずらな笑みは
さらに口角をあげて続いた…。
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