ミッション#メロンパンを争奪せよ!
ドンッッッ

誰かにぶつかった衝撃で
その〝誰か〟が倒れる。

「あ!すっ、すいません!!」
「い、いえ、別に…。」

そう言って立った彼女は



まるで宝石だ。



色素の薄い茶色いふわふわの髪
それと同じ色をした艶やかな瞳
小さな体 白い肌

なんだか乱暴に扱ったら
すぐに壊れてしまいそうで
慎重に扱わないといけないというか
むしろそうさせてくださいというか
もう半透明というか
人間じゃない、妖精?というか
いやいや天使だこれはというか

「…あ、あの。」

彼女の声で目が覚める。


そりゃね
ジーッと見つめられたら気になるよね。



「ご、ごめんなさい。ぶつかって。」
「いえ。こちらこそ…。」


ふ、と時間が気になり
時計を探してみたら

「あああああああ!あと、1分!?」


私は慌ててまた走り出した。




「…新島、紗緒…。」
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