ミッション#メロンパンを争奪せよ!
保健室……

「よい、しょ…。」
竹友センパイが、唯人君をベッドに寝かせた。

「まぁ、息はしてるから死にはしないね。」

「…そうですか。」

ナグサメ先輩の言葉が、耳を素通りする。
適当な返事を返す。

メロンパンを握る右手に、力を入れた。


唯人君。
唯人君。
目を覚まして。
唯人君。



「にしても…熱あるよな?」
「ハァハァしてないのが不思議なレベル。」
「だな。」

「ハアッ」

唯人君が呼吸をした。


「ハァ、ハァ、ハァ…。」

ゆっくりと、目が開く。



「目、さめたな。」
「んじゃ紗緒ちゃん、俺ら行くね。」

「え!?ちょ、待ってくださいよ!」


「いいからいいから。」


そう言って
ナグサメ先輩はひらひら手を振り
竹友センパイはピースサインで出ていく。



…ちょっとぉ。
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