ミッション#メロンパンを争奪せよ!
「好きです。」
そう告げたのは、2度あった。



1度目は、中2の春。
罰ゲームだった。

その頃の唯人くんはいつも一人きりで
何か遠い目で日々を過ごしていた。


周りからの評判はよくなく
女子からは嫌われる対象だった。


実を言うとあたしは
彼に興味があった。

遠くどこかを見つめる彼を
あたしでいっぱいにさせてみたかった。

興味があったと言っても
それは罰ゲームと同じ

ゲーム感覚の興味だった。


その頃のあたしは
毎日告られるようなモテ子で

それで調子乗ってた時期だ。


「好きです。」
それだけ言えば、彼はあたしを向く。

そんな風に思ってた。




「好きです。」
彼に告げた瞬間

「…俺アンタにきょうみないから。」



バッサリ、ふられた。
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