ミッション#メロンパンを争奪せよ!
唯人くんが気になって仕方なかった
唯人くんと話したくて仕方なかった

でも何もできないまま時が過ぎて



あたしは結局周りの声を恐れ
誰にも彼が好きだと言えないまま

…唯一ひとり、教えたけれど…。



あたしはその恋に自信が持てず
ただ隠し隠し日々を過ごした




でも言いたくて
伝えたくて


中2の冬
バレンタインにチョコをあげた。



どんなにカッコ悪くても伝えたくて



「好きです。」

今度は素直な気持ちをこめて
彼の心に届くように願って

その4文字を伝えた。



「…うん。」

唯人くんはそうとだけ言って
チョコを受け取り

ふわりとあたしを抱きしめた



冬空の下
彼の温かさが胸にしみた
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