ﾐｯｼｮﾝ＃メロンパンを争奪せよ！

パシャリ
「え、嘘。…マジ？」

人目を避けて一緒に帰ってた時。
誰かのシャメをとる音が聞こえた。

その正体なんてすぐに気付いた。



「桃花ぁ。…まさかコイツと付き合ってたりするの？」

「…千夏…。」

罰ゲームの考案者でもあった、小泉千夏。


「…アハハハハハハハハッッッ！！！」

千夏はあたし達をみて、爆笑しはじめた。



「ま、ま、まさか…罰ゲームがキッカケとか言わないよね？アハハハ…！つーか、高梨と本気で付き合ってるとかウケるんですけど！！あ、違った違った。本気じゃないかぁ？モテモテ桃花ちゃんだもんねぇ？遊びだよね、遊び！アハハハ！！高梨君も残念ねェ～、こんな女にもてあそばれちゃってェ。」


「…やっぱり千夏、あたしの事嫌ってたんだ。」



なんとなく勘付いていた。
千夏はあたしを嫌ってると。



「気付かなかったの？当たり前じゃなーい！」

千夏はまた笑っていった。

「ねぇ？桃花？みてみて、この写真☆」

千夏が見せたのはさっきの写メ。
手をつないでるあたしと唯人くん…。


「これ広めていい？」
「ダメ！！ダメに決まってんでしょ！！」

「じゃぁさ、二人別れてよ。」


彼女らしからぬ冷めた声で、千夏は言った。



「アンタみたいな誰でも相手がいるようなヤツがリア充だとムカつくんだよ！！！！アンタみたいなのはヘラヘラ皆のアイドルやってりゃイイんだよ！！！！…お前の勝手な気持ちでたくさんの人振りまわしてんじゃねェよ！！」


千夏が怒鳴った。

怖かった。


「…だからサァ、別れてよォ？」

ハァ、ハァ、と息を切らす彼女にはなんだかオーラがただよってて




「ごめんね…唯人くん……別れよ………。」




そう言わざるを得なかった。