ミッション#メロンパンを争奪せよ!
タッ、タッ、タタタタタ…
小走りから、スピードが増す。

彼女は泣きながら保健室から去っていった。



私は数分まって、保健室に戻った。


「おまたせ唯人君、遅くなって…ごめんね。」
気付かないフリ。話を聞いてないフリ。

にこ、ってできるだけ笑う。


「うん。…悪いな、さんきゅ。」
そう言われ、ミネラルウォーターが唯人君の手に渡る。


私も自分のりんごジュースを飲む。

ごく…
口に入れた途端感じた。

ぬるい。

ずっと、握ってたから…。
唯人君のミネラルウォーターもだよね…。


唯人君は文句も言わずゴクゴク飲む。



冷たい飲み物買ってくるね。


そう言ったのに…。



私のバカ。
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