ミッション#メロンパンを争奪せよ!

動かない足

ガラ…

教室に戻ったのは、昼休みが終わる寸前だった。

「紗緒!」
一番初めに私にかけつけてきたのは杏だった。

「紗緒ちゃん、遅かったね?」
「どうした?コンビニ並んでた?」

その後、森本さん達が話しかけてくれる。


「…別になんもなかったよ。ごめんね!遅れちゃって!」


悟られないように
心配させないように
精一杯の笑顔でふるまう。

でもそれが
不自然か
自然かなんて
私自身には分からず


結局杏にはバレそうで怖い。



「…あれ?紗緒ちゃんコンビニ行ったんじゃないの?」


斧田さんがそう言った。



そうだ私、袋持ってない…。



「…紗緒ちゃん?」
斧田さんの問いかけに答えられないままでいると




キーンコーン…


チャイムが鳴り、皆が自然と席に着いた。
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