相方
「あまりにも寂しかったから、家飛び出してん」

「解るよ。その気持ち」

「それでなガムシャラに走ったよ。俺は途方もなく走ったよ。途中な寂しさに負けてうつむきながら走ったよ」

「うつむきは危ないやろ。それにしてもよく走ったな。それでどないなってん?」

「気付いたら俺は川の堤防に横たわってたよ」
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