イケメン変人達に好かれると厄介です
「カナの隠してる事…教えてくれるよね?」

「ふっ、ふぁい!!!すいませんでした!!!」

カナの顔から、汗という水がダラダラ垂れてきた。

「まだ、何も言ってないけど?」

「すいませんでした!!!」

カナの目には、涙が溜まっている。

「…………、まぁ良いや。……で?何が、あったのかな?」

「ぇっと、…その……………。下着………」

下着?…下着が何?下着に関する下ネタでも、言ってたの?

「下着?」

「その、優の…………」

「私の?」

「おい!!!お願いだから言うな!!!!君が今、優にチクったら僕と優の関係、…いや!僕の人生が終わるんだぞ!!君は、僕の人生をグチャグチャにするつもりか!!僕は、君がそんな酷い人間だと思わ…(以下略」

アラタさんが、久しぶりに以下略される位長く長く喋って焦っていた。

「アラタさん、何を隠してるんですか?そんなに、私に言えない事なんですか?」

「あぁ!言えないな!口が裂けても言えないな!」

「……そうですか……。なら、良いです。お兄ちゃんに聞いてもら…」

「すいませんでした!優の下着が、出て来ました!すいませんでした!先輩には、言わなっ…」

私は、アラタさんの頬を思い切り叩いた。アラタさんは、私に叩かれた頬を押さえながら、涙目で私の事を見てきた。

「アラタさん最低!!!変態!!!スケベ!」

私の顔は、人生で一番赤くなったんじゃないかって位に、真っ赤に染まる。

「すっ、すいませんでした……。もう二度と、タンスを勝手に開けません……」

「普通です!それが、普通ですから!普通、人のタンスを勝手に開けませんから!」

「ごっ、ごめんなさい……。許して下さい…」

アラタさんが、珍しく言い訳をしないで、ちゃんと謝る。

「ゆっ、優さん。もう許してあげて?アラタも、ワザとじゃないから…多分…」

リンさんが、まぁまぁ、と言いながら私の前に立った。

「リンさん、今、多分って言いましたよね?!」

「いっ、言ってないよ!」

「……うー!リンさんは、アラタさんの味方するんですか!」

私は、顔を真っ赤にしたまま怒る。リンさんも、何故か顔が真っ赤だった。

「そっ、そういう訳じゃないけど……」

「優ちゃん、アラタに何言っても無駄だし、バカだから、もう許してあげ…て?」

リイさんが、立ち上がって私の頭を優しく撫でる。

「でっ、でも……!」

「優ちゃん、バカにつける薬は無いから…ね?諦めよう…ね?」

私の頭を撫でながら、優しく微笑むリイさん。この時、リイさんの背中の後ろにキラキラしたオーラが私には見えた。

「そっ、そうですよね…。リイさんの言うとおりですね…」

私とリイさん二人で、アハハっと、笑いあう。

「ちょっ、おい!!二人とも!サラリと、酷いことを言っている気がするのは、僕の気のせいか?!」

アラタさんが、私とリイさんの間に入って交互に見てくる。

「気のせいだ…よ?」

「そうです。気のせいです」

「僕の記憶が正しければ気のせいじゃなかったぞ!」

「じゃあ、アラタの記憶は正しくない…ね?だから、精神病院に行こう…ね?」

「そうですよ!精神病院行って下さい!」

「お前ら、僕が何も言わないと思ったら大間違いだぞ!」

アラタさんが、腰に手を当ててプンプン怒る。
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