あの夏の日と、私と、キミと。



ソファに2人と向かい合わせになるように座る。



知られていると、さらに言い出しにくい。



私は、服の裾をぎゅっと握った。



「あのね・・・今日帰ってきたのは・・・」



服の裾を握る手は、少しだけ震えていた。



そんな手の上に、温かい手が置かれた。



「大丈夫。わかってるから」




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