あの夏の日と、私と、キミと。



線香花火がポトリと乾いた砂の上に落ちた。



「あ・・・私、花火とって来るね」



立とうとしたとき腕をつかまれた。



「花火はいいから・・・返事を聞かせて」



胸が痛い。



でも、さっきみたいな鈍い痛みじゃなくて・・・鼓動が早くなって、苦しい。



「私・・・悠貴と小野さんが付き合うことになったときすごく辛かった」



「・・・ごめん」




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