恋するplants


 「イベントで使う曲が決まったよ」


 クリリン先輩が手にした紙をみんなに配り出した。


 「何、何~曲できたんか?」


 後ろの席で手作り風メロンパンを食べていた松ちゃん先輩が口元にパンくずをつけ、前に出てきて紙を受け取った。


 「曲ができたって?」


 何のことかさっぱり解らず、隣のお豆くんに訊ねる。


 「パフォーマンスで使う曲をアイドル部の人たちに頼んでたんですよ」


 「ア・・・アイドル部?」


 アイドル部・・・ここまで来たらなんでもありだな・・・思わず眉間に皺を寄せてお豆くんを見る。


 「結構、この学校じゃ有名なのに白根くん知らないんですか?」


 「全く・・・」


 「えぇ!?」


 お豆くんのが超音波を発した。


 クリリン先輩に渡された紙を受け取る。


 「学校祭の時もライブしてたじゃない。2年生の男子5人で結成されたアイドルグループよ。月に3回、校内ライブも行ってるし、クリスマスにはにはライブ会場を貸しきってパーティーを開催したのよ」


 今日は後ろにいる丸太さんがお豆くんの補足をするように話だした。


 「詳しいね、丸太さん」

< 122 / 459 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop