恋するplants

　「新聞部では文化部の担当ですから」


　なるほど。


　とりあえず、曲聞いてみようかという柊部長の意見に賛同して、はっつぁん先輩がスピーカーとスピーカーの間にMP3をセットした。


　「今回、アイドル部が私たちのために新曲を作ってくれました。曲名は「graduation　～別れと始まり」卒業をテーマにした爽やかなPOPチューンだそうです」


　はっつぁん先輩が再生ボタンを操作すると軽快なサウンドが流れた。


　唄が始まる。


　いきなりラップだ。


　クリリン先輩に渡された紙を覗く、紙には歌詞がかいてあるようだ。



　♪（Rap：Aメロ）ふと空を見上げれば雲１つない青　
　　　　　　　　　晴れた君の顔　
　　　　　　　　　同じ道通っただろぉ　
　　　　　　　　　旅立ちの日来ても思い出すなお～



　すっごい無理矢理に韻をふんでいる。


　何か、聞いてるだけで恥ずかしくなってくるような曲だ。


　曲を聴きながら歌詞を追う。


　周りを伺うとみんな真剣な眼差しで歌詞を見ていた。


　　
　♪（サビ）僕ら何年たっても友達さ
　　　　 　　離れていても心は近くにいるよ　
　　　　　　もしくじけそうな時は空を見て
　　　　　　前を見て歩こう～