恋するplants


 「すごくおいしかったわ。白根くんは毎日おいしい料理が食べれて幸せね」


 お腹をさすりながら一息つく丸太さんにお茶を差し出した。


 「でしょ?婆ちゃんの料理は俺の自慢なんだ」


 丸太さんはお礼を言ってお茶の入った湯のみを受け取った。


 その時だった・・・



 ドン

 

 何か落ちるような音がした。


 「どうしたの、婆ちゃん?」


 台所を振り向くと祖母が倒れているのが見えた。


 冷蔵庫の扉が開いたまま、床に祖母が仰向けに倒れていた。


 「婆ちゃん!!」


 慌てて祖母の元に駆け寄る。


 祖母は苦しそうに顔をしかめている。


 ・・・あの時と一緒だ・・・そう思ったら頭が真っ白になった。


 「白根くん?」


 丸太さんが俺の名前を呼んでいる声が遠くなっていく・・・


 ・・・あの時・・・爺ちゃんが庭の盆栽の手入れをしていて突然、倒れた・・・婆ちゃんも爺ちゃんと一緒になってしまうのだろうか?

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