恋するplants
「俺はひぃちゃんを3年間好いとった。よ・・・よかったら、俺の彼女になってくだせぇ!!」
松ちゃん先輩がよくわからない方言で告った。
柊部長をはじめ、前を歩く女子がみな、呆気に取られた表情をしている。
何故ここで、このタイミングで告るんだ!
それ微妙ですと松ちゃん先輩につっこみたくなった。
暫らく沈黙が続き、気まずい雰囲気が流れる。
柊部長はにっこりと微笑むと、
「ごめん、松ちゃんが彼氏とか無理~、でも、ずっと友達だから!」
右手を口元に添えて叫んだ。
★
「じゃあ、打ち上げは後日ってことで・・・」
柊部長はそう言うと何こともなかったかのようにクリリン先輩、はっつぁん先輩そして丸太さんを引き連れて帰って行った。
俺と松ちゃん先輩とお豆くんは青春ドラマのワンシーンのように午後の日差しが注ぐ河川敷の原っぱに腰を下ろした。
「先輩、柊部長だけが女じゃないですよ。大学生になったらかわいい女の子がいっぱいいるはずです!」
「・・・うるせぇよ。お前だって丸太さんのことが好きなくせに、告白する勇気もないだろ?」