恋するplants
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小山紫苑、顔を見たら確かに見たことある顔だなと思い出した。
白い肌にパーマのかかった黒い髪、瞳はうっすら茶色くて大きく、鼻筋が通っている。
ハーフなのかな?とも思った。
まじまじと近くで顔を見ると確かにモデルのような細身の体に小顔。
イケメンくんだ。
「バイト先が一緒だったんだ」
小石川がさらりと言う。
「バイトってファミレス?」
「そう、春風も食べに来たことあるだろ?俺はホールだけど、紫苑くんはキッチン。同じ学校ってことで話出したら、気が合っちゃって今では仲良しなんだ」
へぇ~、小山紫苑は教室の中を颯爽と歩き小石川の前に立ち、これ、借りてたやつとビニールの袋に包まれた本を差し出した。
机の上に彼から貰ったi P○dを発見したのか、ちらちらこちらの様子を伺っているのが解る。
「ところで、ムックって?」
マルタが首を突っ込んできた。
「俺のあだ名らしい。椋だからムックだってさ。俺、あんなに赤くて毛むくじゃらじゃないッ言ってんのに。止めてくんないんだよね」
「そう、いいわね・・・私もそう呼ぼうかしら?」