恋するplants


 何か小山紫苑と初めてまともに話したかも・・・芹に失恋した時は私が一方的に喋ってて彼は聞き役だったから。


 前に自分の弱いところを見られたせいか今日は構えてなくて自然に話しが出来たかも。


 って、小山紫苑に好感度を上げている場合じゃない。


 これからバスケットボールの予選が始まる。


 まずはそっちに集中しないと!


 気持ちを切り替えて、私は体育館の中へ向かった。




  ★




 「2-A組の人数が揃わなかったため1-G組の不戦勝となります」


 ピーとホイッスルが鳴り、審判役の先生がそう告げた。


 お互いに礼をし、クラスの応援席へと戻った。


 「気にするなよ」


 クラスの男子に肩を叩かれ、力なく頷いた。


 怒りがふつふつとこみ上げて来る。


 「ホント・・・最悪・・・」


 思わず口に出てしまった。


 男子がぎょっとした表情で私を見たけれど、そんなことはどうでも良かった。


 あいつら、試合をボイコットしやがった!!

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