恋するplants
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屋上へと続く階段の踊り場でお弁当を広げていると、マルタが階段を上ってきて、私の隣に座った。
重箱のようなお弁当箱の包みを解いている。
「春風さんってここが好きなのね」
「別に好きってワケじゃないけど」
教室に私がいるだけでピリピリした雰囲気になるのに、昼休みくらいは1人で落ち着きたいだけだ。
「口の傷、大丈夫?」
私は返事をせずに頷いた。
「小石川、退院したんですって。明日から登校するらしいわ」
「ホント?」
「芹くんが言ってたもの」
小石川、戻ってくるんだ。
小石川のあどけない笑顔を思い出し、少し和む。
・・・つーか、何で私には教えてくれないの?私も一応、友達なのに!芹には報告しといて。
て、ゆーか、マルタ、今、芹のこと名前で呼んでなかった?前は「白根くん」って苗字で呼んでたのに。
名前で呼ぶよね~、付き合ってるんだもんね~。
じゃあ、芹はコイツを「すみれちゃん」って呼んでるの?げーっ!!