恋するplants


 はいと頷くと桂さんを見つめた。


 桂さんの瞳にはたくさんのひまわりが写っていた。


 「俺さ、このひまわり畑見た時、何故かきのこちゃんを思い出したんだ」


 「え?」


 桂さんはこちらを向いてにっこりと笑った。


 アイスの棒をくわえて白い歯を見せて、子供みたいだ。


 「檜にも同じようなこと言われたことがあります」


 「兄弟だからな気が合うのかも・・・」


 桂さんは勢いをつけて立ち上がると、そろそろ行こうかっと自転車をUターンさせた。





  ★




 ほっこりした気分で家路に着いた。


 ここのところ味わったことのない満足感に満たされていた。


 今日、桂さんと一緒に出掛けられてよかった。


 「ただいま~」


 玄関でサンダルを脱ぎ、キッチンにいるママに声を掛ける。


 2階にある自分の部屋に向かい、部屋着に着替えると、バッグの中の
携帯がなった。

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