恋するplants
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檜の家のキッチンを借りて、早速夕食の準備に取り掛かる。
お米を研いで、付け合せのサラダとスープを作って、いよいよメインのハンバーグ作り。
黙々と料理をする私と比べて、檜はリビングのソファに横になり、録画してあったお笑い番組を見てる。
手伝ってくれるつもりはない。
というか、むしろ危なくて檜に包丁持たせられない。
ボールにハンバーグの種を作り、捏ねる。
両親が帰って来るまで2、3日って言ってたから焼くだけで食べられるよう、ちょっと多めに作るつもりだ。
手でキャッチボールをしながら、ハンバーグを丸くしているところで、外からザーと雨が降る音がした。
暗くなってきて、いよいよ本降りになってきたらしい。
ビュービューと風が唸るのも聞こえる。
「すごいね、雨」
キッチンから背中越しに檜に話しかけると、台風来てるっていってたしなぁとのんびりと答えた。
目線はTVに向けたままだ。
雨が降り続いている。
激しい雨はベランダを通って窓を叩きつけている。
マンションの外から見える背の高い木々がごうごうとうなる風に緑の葉を揺らしている。
木が大きな影に見えて少し怖い。