恋するplants

ビストロよもぎ開店



 柏の後に追って1階のリビングに下りると、部屋着に着替えたよもぎさんとエリカお気に入りの茶髪くんがいた。


 よもぎさんは紺色のパーカーにボーダーのスウェット姿で、もしかしたらこの格好で寝てるのかな?と考えたらドキドキした。


 ダイニングテーブルで日本茶を淹れてるよもぎさんとリビングのL字ソファでまるで自分の家のようにリラックスしている茶髪くん。


 座れば?と柏に言われ、私も茶髪くんのいるソファの端に座った。


 茶髪くんは私にどうもと頭を下げるとニヤニヤしながら柏を見つめた。


 よもぎさんが人数分の日本茶をソファの前のローテーブルに置くと、茶髪くんがソファの横に置いてある学生カバンの中からポテトチップスの袋を取り出し、パーティー開けした。


 よもぎさんが柏の横に座ると柏は待ってましたとばかりに話始めた。


 「よも兄、この間、ファミレスで会っただろ?覚えてる?」


 「あぁ、あの時は柏がわがまま言ったみたいで、ごめんね」


 よもぎさんは私を思い出してくれたらしい。


 「いいえ、こちらこそ。あの時はご馳走様でした」


 私はよもぎさんに向かって頭を下げた。


 結局、あの時、柏の食べたステーキセットと私の頼んだオレンジジュースの代金はよもぎさんが払ってくれた。


 カッコイイ上に優しい。


 完璧です、よもぎさん。


 「その制服って、◇◇女子大付属校の制服だろ?セーラー服ってことは中学生?」


 「あ・・・はい。中等部の2年生です。滝本ちえりと言います」

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