恋するplants


 リビングを出て、玄関のところでお母さんに連絡する。


 友達の家でご飯をご馳走になることになったと話すともぅ、準備してたのに!とお母さんは怒りだした。


 何度も謝ると、最後にはあんまり遅くならないようにねとOKをもらえた。


 やった!とスキップしながらリビングの扉に手を掛けた。



 「檜、さっきはフォローしてくれてありがとう」


 「いや、柏、妙に勘が働くとこあるからな。ま、いつかはばれると思うけど・・・」


 「俺も隠すつもりはないんだけど・・・何か初めて会った時の印象がよくなかったみたいで、気にしてるんだよね」



 2人が話してる声がする。


 何のことを言ってるんだろう?悪いと思いつつも立ち聞きしている自分がいた。


 よもぎさん、何か柏に隠してるの?・・・気になる。


 扉の前に立ったまま、動けないでいると、


 「何してんだ?入ればいいのに」


 後ろから柏に声をかけられた。


 うわっと出そうになる声を飲み込んで振り返ると片手にゲーム機のリモコンを持った柏が立っていた。


 
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