恋するplants


 「何で?」


 「僕が茉雪と仲いいみたいだからって。どういう子なの?って聞いてた」


 「何それ」


 たぶん、私が池見先生に興味を示さないから?他の子と同じみたいに。


 どんだけナルシストなんだよ。


 余計、嫌悪感が募る。


 「で、何て答えたの?」


 「ちょっと変わった子ですって・・・」


 秋川が言い終わる前にピコンと音が部室に響いた。




  ★




 「茉雪」


 「茉雪ぼたん」


 「2年C組、出席番号32番の茉雪ぼたん」


 後ろからかかる声にうんざりして、立ち止まった。


 くるりと後ろを振り向くと、そこには池見先生が立っていた。


 「何か用ですか?」


 「朝からそんな怖い顔して振り向かなくてもいいだろ?俺、今日で終わりだよ。もっと、寂しそうにしてくれてもいいんじゃない?」


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