恋するplants

4時間目



  ★


 目覚めると、隣で寝ていたはずの蓮の姿はもうなかった。


 ベッドのサイドにたばこの吸殻が増えていた。


 扉の向こうからカチャカチャと音がする。


 朝ごはんの準備をしてくれているんだろう。



 顔を洗い、服を着替え、蓮の服を洗濯カゴに入れ、ベッドを直すと蓮のいるキッチンへと向かった。


 「おはよう」


 蓮は爽やかにあいさつをする。


 丁度、パンケーキが焼きあがったところみたいだ。


 蓮はすでにスーツ姿で、セーターを腕まくりし、エプロンを着けていた。


 蓮はいつも私より後に寝て、私より先に起きてる。


 口を開いて寝てるとことか寝癖のひどい寝起きとか一度も見たことがない、完璧な男なのだ。


 「おはよう、朝ごはんもおいしそう」


 「食べようか?」


 食卓には、焼きたてのパンケーキと温野菜のサラダ、クラムチャウダーが並んでいる。


 あ~、最高に幸せな気分に浸っているとコーヒーのいい香りが漂ってくる。


 蓮がコーヒーを落としてくれているのだ。


 「ぼたん、今日は午後からだろ?どうする、家にいる?」



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