恋するplants
彼女は子供の頃からの夢である看護師になるために看護学校に通っている。
きっと近いうちに「白衣の天使」になるんだろうなって思う。
2人と会う時はあっという間に時間が過ぎて、さよならした後はほっこりした気持ちになっているのに気付く。
「・・・行きたいけど。丁度と同級生の結婚式が入ってて。ゴメン、秋川も呼ばれてるから行けないや」
「え~、そうなの?残念」
さっきまで怒っていたわらびが今度はしょんぼりとした表情になった。
「友達の結婚式じゃあ、仕方ないですよね。また、お誘いしますね。久しぶりにみんなで集まりたいですもん」
友達か。
私の恋愛については2人は何も知らない。
事情を知ってるのは秋川だけだ。
「そうね。秋川にも伝えとく、あいつ、企画立てるの好きだし」
「お願いします」
きのこちゃんは丁寧に頭を下げた。
一緒に夕飯でもとこの後の予定を聞くと、2人ともそれぞれデートの約束があるらしい。
高校生の時からずっと1人の人と一途に付き合っている2人を羨ましく思う。
かわいい後輩のつもりが、会う度にキレイな大人になっていって自分だけが取り残されている気がする。
来年から就活も始まるのに、将来の展望がある2人に比べて私には何もない。