恋するplants


 「熱っ」


 作戦失敗。


 舌を火傷した。


 「何やってんの?おっちょこちょいだな、水持ってこようか?」


 蓮が再び席を立とうとするところを大丈夫と遮った。


 百合さんは何とも言えない顔で私たちを交互に見ている。


 「すみませんお邪魔して。デート中だったじゃないですか?」


 「デートなんて・・・蓮ってば私がこんなにアプローチしてるのに全然振り向いてくれないの」


 口元に笑みを浮かべて少し甘えた声で百合さんは言う。


 隣の蓮を見ると気まずそうな表情をしていた。


 「ぼたんちゃん、蓮と仲いいんでしょ?ぼたんちゃんもいつまで彼女作らない気だって叱ってよ」


 「百合あのなぁ・・・」


 蓮は呆れたように言う。


 「百合」って名前で呼んでるんだ・・・


 「2人ともお似合いだと思うけど・・・」


 これは写真に写ってた2ショット写真を見た率直な感想でもある。


 「でしょでしょ。ぼたんちゃん話わかるぅ~」


 何なのこの場は・・・帰りたい・・・

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