恋するplants
平日のため、挙式は親族のみで行われ、夜に友人を呼んでのレストランウェディングだ。
秋川とビルの前で待ち合わせをしてエレベーターに乗り込んだ。
最上階につくと、エレベーターを出た所が受付兼クロークになっていて、
名前を告げ、荷物とコートを預けると、ウェイターに案内されて店内へと向かった。
暗めの照明と新郎新婦が座る席の横に小さなステージではジャズバンドが生演奏している。
ステキな雰囲気なレストランだ。
「赤のドレスってことは戦闘モードってこと?」
秋川はコートの下のドレスを見るとニタニタしながら聞いてきた。
「クリスマスだからだよ」
私はにっこりと秋川に微笑み返す。
赤ブチメガネに赤いパーティドレス、それにグロスも赤で決めてきた。
「彼氏ができると余裕だね」
思わずへらっと顔が緩む。
秋川には蓮とのことを話していた。
あの日、お互いに気持ちを伝えて恋人になったことも。
秋川は自分のことのように喜んでくれた。
パーティーが終わったらそのまま蓮が迎えに来て、蓮の家にお泊りする予定だ。
クリスマスはやっぱり一緒にいたい。