恋するplants
アイスクリームを食べながらくるりと店内を見渡す。
ロッジ風の店内には暖炉があって、私たちと同じように制服来た女の子たちのグループが何組かアイスクリームをつついていた。
どのグループの女の子たちも話に夢中だ。
チョコレートチップの入ったバニラアイスを満足そうにほおばるわらびちゃんに視線を戻して、温かいカモミールティーを飲んだ。
「どうして私をここに誘ったんですか?」
わらびちゃんの持ったスプーンが動きを止めて、じっと私を上目遣いに見た。
「・・・実は、ちえりちゃんにお願いがあって・・・」
「お願い?」
「うん。あのね・・・」
「え?柏と仲良くなる方法を教えてくれ?・・・何で?」
「だって、この間、一緒に初詣にいったのね・・・でね、そこで、私にこう言ったの」
「何か、よも兄って女の趣味悪いよな!」
わらびちゃんが柏の生意気そうな言い方を真似したので、私は思わずふいてしまった。
似てる・・・!
「笑わないでよ~。ホント、ムカつくんだから~。わらび、怒らないようにすごく我慢したんだから!」
「ごめんなさい」