恋するplants
「あ、柏じゃん?久しぶり~!」
彼女から発せられた一言に私は思わずずっこけてしまいそうになった。
「久しぶり~、お、メイク変えたんだ?そっちの方がいいじゃん!」
「マジで?嬉しいんだけど~!」
え?え?私は柏と女子高生たちを交互に見た。
驚きのあまり、口がだらしなく開いている。
何、仲良くなっちゃってるの?つーか、どうやって仲良くなったんですか?
女子高生たちは隣の車両に友達を見つけたらしく、じゃね~と柏に手を振ってその場を離れた。
「何がどうなってるの?」
「俺が本気を出せば、ジョシコウーセーと仲良くなるくらい朝飯前だ」
電車が動きだし、私はゆっくり流れる景色をドアの窓から眺めた。
草香柏・・・やっぱりただ者じゃない・・・。
「ちえり」
柏がふいに私の名前を呼んだ。
何?と振り返る。
「さっきの話だけど・・・」