おれんじいろ
「とにかくお前はっ…」


「やめてっ!」
自分でもびっくりするほど大きな声が出た。


「…っ、なんだと?」


「もう、わかんないよっ!」
私はなにを言えばいいのかも考えつかなくて、そう叫んだ。


そして、

ーバサッー


テスト用紙を握りしめ投げつける。


「な、なにをっ…」


驚いた表情がこちらに向けられている。



私はもう、話なんか聞きたくない!





なにも言わず、咄嗟に鞄を持って玄関へと走った。


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