おれんじいろ

ここはどこだろう…。




やたらと明るい道だ。
こんな遅い時間なのに、そこらじゅうの店が開いている。
店の看板がピカピカと光ったり、沢山の車のライトが行き交う。
人もうじゃうじゃ歩いてる。

こんなキラキラした世界に、私は浮きまくっているんだろう。

でも、誰の目にも私みたいな地味な存在は映らないんだと思う。



家を飛び出し、たいしてないお金を使って電車に飛び乗った。

1時間弱揺られて、キラキラした都市で降りた。

そんなに離れた場所ではないのに、まるで異国みたい。

大袈裟だけど、ここに来たのもいつぶりなんだろ。

今の私には眩しすぎる世界だ。
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